


昭和から平成に変わったばかりの広島県呉原市。伝説の刑事大上の遺志を引き継ぎ暴力団を治めていた日岡だったが、殺された五十子組の組長の腹心だった上林が出所し報復の暴走を始めたため、裏社会の秩序は崩れ始めて…
「孤狼の血」待望の続編、ようやく観に行けました



登場人物たちのヘンな広島弁も、前回同様楽しかったです。やはりネイティヴが聞くと、イントネーションが全然違うんですよ。使ったことない聞いたことない広島弁もあったり。でも人気俳優さんたちが広島弁を喋ってくれると、すごく嬉しいものですね。イケメン&男前な人気俳優たちが、他の映画やTVドラマ、CMでは絶対しない過激で荒々しい演技を見せてくれるのも、このシリーズの魅力です。主人公の日岡役の松坂桃李は、前作の見た目もキャラも優等生から一転、やさぐれた不良刑事に。でも孤高の一匹狼なカッコつけクール系ではなく、ひょうひょうと明るく気さくなキャラで、猛々しく粗暴な言動はしても、誰かから責められたり裏切られたりすると動揺したり落ち込んだり、善良さや純真さは失っていない、ワルにはなりきれない蒼さもよく出していて、すごく可愛かったです。

それにしてもトーリ、やっぱスゴいイケメンですね~。アップになると見とれてしまう顔面偏差値の高さです。デコッパチなのが可愛い!黒を基調にした衣装も、ほっそりした長身に似合っていて、まるでモデルみたいだった。あんな刑事、少なくともK市にはいませんよ




トーリを凌ぐ存在感、主役感だったのが、狂悪極道上林役の鈴木亮平。彼もいい俳優ですよね~。善い役も悪い役も自在。どんな役でもまず見た目をリアルに作り上げてるところが、彼のスゴいところでしょうか。CMもたくさん抱えてる売れっ子なのに、上林みたいな役をやる果敢さ、気概に拍手です。やくざというよりサイコパスな役で、ほとんどホラーな鈴木さんでした。彼もトーリ同様、地方やくざにしては垢抜けてるというか、どんなシーンでもモデルのようなスマートさ。主役の二人があまりにも令和なイケメン&男前だったのが、昭和の泥臭さや淀み、暗さに欠ける原因になってたかも。往年の仁義なき戦いファンは、今どきの人気イケメンが無理してキバってるだけの映画と感じるかもしれません。

他の出演者たちも好演しているのですが、前作と比べると役者が格落ちしてたような。製作費、ここで削ったのかな。役所広司、江口洋介、竹野内豊と同格な大物は出てません。吉田鋼太郎は大好きな名優ですが、メインキャラ扱いには疑問符な役でした。コメディリリーフ的な役で笑えたけど、映画が軽くなってしまった。寺島進、かたせ梨乃など、やくざ映画でおなじみの面々も、ほとんどギャグな存在だったし。斎藤工もイケメンですが、やくざというより怪しい業界人にしか見えんかった。滝藤賢一の“俺って演技うまいだろ”演技が今回もとにかく鼻について、甚だしく浮きまくりでウザかった。彼のシーンだけ早送りしたくなりました。

日岡のスパイ、チン太役の村上虹郎は、いい演技だったんだけど、すみません顔がタイプじゃなくて


大好きな青柳翔がどんな役で出てるのかも、この映画の楽しみのひとつでした。やくざ役かマル暴刑事役かと思ったら、刑務所で反抗的な上林を拷問する刑務官役だった。初登場シーンでは彼とは判らなかった。おっさんになったな~。でも全然イケてます。短い登場でしたが、若い頃にはなかった味と深みが演技に。くたびれた男の色気があります。作品によっては今でもカッコよくもなれるし、彼ってひょっとしたらバイプレイヤーとしてブレイクするのではと予感、期待してます。
イケメンや男前の大暴れ演技は楽しいのですが、やくざ映画からちょっと脱線しちゃってる内容だったのが気になりました。上林がサイコすぎて、ほとんど殺人鬼を追う刑事の話になってたような。やくざ映画といえばの抗争や暗闘、駆け引きなど、あるようでない内容でした。目玉をえぐり出すとかメッタ刺しとか血みどろ血まみれのエグい残虐シーンは、韓流ヴァイオレンスの影響を色濃く感じました。
カープがチラチラ出てくるたびに、俳優よりもやくざ役にぴったりな野球選手、いっぱいいるよな~と思って苦笑。カープで孤狼キャスティングするなら日岡は大瀬良くん、上林は誠也だな!上林の舎弟は西川と野間。チン太は中村奨成。構成員は森下、栗林、大道、小園など。幹部役は佐々岡監督、緒方元監督、黒田氏、新井さん。特別ゲストで中田翔もシャレになんない参入、と楽しい想像(^^♪

↑ 日本映画界をしょって立つ役者になってほしい二人。これで演技派気取り?な勘違い俳優にはならないでほしい!