

プルトニウムを積載した輸送船が、逃亡中だった正木率いるテロリスト集団によって占拠される。出動命令を受けた警視庁特殊部隊NPSの神御蔵一號、SATの蘇我伊織は、命がけの激闘に身を投じることになるが…
最近の邦画は、TVドラマの映画化が主流なのでしょうか。ふだんなら、タダで観られるドラマをわざわざ金払って映画館で…




いや~ムカイリー、やっぱカッコいいですね


そう。TVドラマでもそうでしたが、ぜんぜん警察官に見えないんですよムカイリーは。闘う男の汗くささとか脂っぽさ、熱さやワイルドさがないんですよね~。このドラマがきっかけでかなり体を鍛えて、引き締まった肉体美も備えている最近のムカイリーですが…ハリウッドや韓国映画の刑事とか軍人を見慣れてる目には、こぎれいなモデルにしか見えない。見た目のみならず、元プロボクサーでオツムがちょっと???っぽいピュアな超お人よし、考えるより先に行動な熱血脳筋男である一號と、頭がよくてクール&ドライ、愚かなことや自分に損になることは絶対しそうにない、いつも他人を内心では見下して嘲笑ってそうな実際のムカイリーとは、かなりギャップがある。こに映画版でも、ミスキャスト感はさらに強くなってました。
しかもムカイリー、主役なのに影が薄いんですよ





蘇我役の綾野剛も、W主演なのに印象薄すぎ。クールなキャラを強調する蘇我の喋り方や表情が、何か誰かのモノマネでもしてる感じで笑えた。爬虫類系顔は苦手ですが、なぜか綾野くんはわりと好きなんですよね~。一號と蘇我のツーショット、からみがほとんどなかったのも、かなり物足りなかった。熱血一途な一號にツンデレな蘇我、なシーンが腐には萌え~なのに。それにしても綾野くん、働きすぎじゃね?映画やドラマに出まくってて、もう何が何だか???な状態です。
正木役のオダギリジョー、カリスマテロリストに全然見えない。アヴァンギャルト気取りのトウの立った元モデルみたいだった。激戦の中でも崩れない髪型が笑えました。

↑雪印メグミルクとSのコラボCMのムカイリーが、カッコカワイい

結局のところ、役者の演技よりも脚本に問題があったのかもしれない。TVドラマ同様、女キャラがウザすぎ。無駄に出番が多い!ここで要る?な不自然さ、無意味さ。特に吹石一恵扮するゆずる。いちごの姉ちゃんにしか見えんし。タンカーの天井が開いて、NPSが降下してくるシーン、お!いいじゃん!と思った途端、ゆずるが医者のプロポーズを断る、なんてシーンが挿入されたりして、ガクっとなることこの上なし。ただでさえ緊張感がないのに、これ以上ユルくしてどーすんだ!それに、ゆずるは両親を亡くして祖父に育てられた超庶民の看護婦さんなのに、結婚式のシーンでは花嫁さんより目立つ女優みたいな豪華ジュエリーしてたのにはビツクリ。吹石一恵は映画のヒロインって器じゃないし…NPSの紅一点、イルマ役の新垣結衣は、可愛いんだけどデカい!女子高生みたいな声にもガクッ。あんなヘナチョコスナイパー、ありえん。銃の構え方とか、女優ならもっと鍛えて勉強して撮影に臨むべき。
この映画、意外と金かかってない?キャストも豪華じゃないし、爆破シーンとかTVの戦隊ものレベル。輸送船内のシーンがほとんどなので、壮大なスケール感もなし。すべてにおいて、子ども向けの映画かも。大人が楽しめる内容ではないです。映画ではなく、TVのスペシャル版で十分だったのでは…

↑映画ではエキストラ扱いだったフッチー。現在、初主演の舞台に立っているそうです


向井理はテレ朝の「遺産相族」、綾野剛はTBSの「コウノドリ」に、それぞれ秋の連ドラ主演。どっちもあんまし面白くなさそうだな~…
