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Channel: まつたけ秘帖
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美少年詩人レオ BL痴情のもつれ!

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 「太陽と月に背いて」
 1871年のパリ。高名な詩人ヴェルレーヌは、16歳の天才詩人アルチュール・ランボーと出会い、自由奔放で激情的な彼に魅了される。やがて彼らは、不毛で破滅的な愛に溺れるようになるが…
 昨年めでたく「レヴェナント 蘇えりし者」でオスカーを受賞したレオナルド・ディカプリオ。どの出演作のレオも印象的ですが、とりわけ強烈で、なおかつ私がいちばん好きなレオと言えば、夭折したフランスの天才詩人を演じたの映画の彼なんですよね~。初めてオスカーにノミネートされた「ギルバート・グレイプ」と、歴史的大ヒット作となった「タイタニック」の中間、当時21歳!のレオの少年美が、ひたすらまぶしく鮮烈。彼の蒼い激情に圧倒され魅了されます。

 今ではすっかり貫禄も恰幅もあるハリウッド随一の大スターとなっているレオですが、この映画ではまだ甘酸っぱい青い果実!威圧感あるイカツい体格の今のレオと同一人物とは信じがたいほど、強く抱けば折れそうなほどヒョロっとしたポッキー少年。ヒゲもシワもなく、ツルツルな白い肌。サラッサラの髪。背は高いけど、体つきも顔も子ども!そんな少年レオが、おっさんとアンなことコンなことやりまくってるんですよ~。犯罪ちっくで、いいのかなこれ、マズいんじゃないかな、と萌える前に気まずい思いにかられます。

 ディープキス、そして全裸セックスシーン。美少年がハゲおやじに抱かれてるのかと思いきや、レオのほうがバックからおっさんをガンガン攻めてるじゃありませんか!唖然ボーゼンなのは、同性愛シーンだけではありません。とにかくレオasランボー、天衣無縫というか、傍若無人!まさに天才と何とかは紙一重。彼の行く所、迷惑当惑の嵐。大ヒンシュクを買いまくりな奇行のオンパレード。特に目がテンだったのは、詩人の会で、ランボーがテーブルの上に飛び乗って放尿!すっぽんぽんになって、窓から姿をさらしたり(レオの全裸は珍しくないけど、オチン○ン丸だしはこの映画だけ?)。まことちゃんも真っ青な、レオのイっちゃてるエキセントリック演技が、ファンにはかなりジョイフルです。

 現在のレオと21歳のレオ、見た目はかなり様変わりしてますが、激情ほとばしる狂気的な演技は今も昔も同じです。中年男を誘惑したり翻弄したり甘えたり嘲ったりする小悪魔なレオ、その笑顔も絶叫も涙もすべてがキラキラしてます。フランスの詩人というより、アメリカの悪ガキに見えなくもないレオですが、ファンにとって宝石のような映画であることは間違いありません。レオご本人にとっては、若気のいたりでやっちまった的な、触れてほしくない黒歴史映画らしいけど

 それにしても。この映画、詩人同士の耽美的で退廃的なBLというより、少年と中年男のドロドロした痴情のもつれ話なんですよね~。くっついたり離れたりを繰り返す二人。彼らのやりとりは、ちょっと三島由紀夫の「禁色」の悠一と鏑木伯爵を彷彿とさせます。ヴェルレーヌが、最低最悪な情けないゲス男でイラッとします。冷たくされても愚弄されても、恥も外聞もなく美少年に執着する姿が、あさましくて醜い!身重の奥さんがいるのに、同性愛ゲス不倫!それだけでも許しがたいのに、とんでもないアル中、そしてDV野郎ときてるんだから、もう救いようがない。奥さんを殴る蹴る、髪に火をつける!バカにするにもほどがある仕打ちとか、肉体的精神的虐待が非道すぎる。立派な犯罪者、いや、異常者です。

 ヴェルレーヌ役は、当時気鋭の英国男優だったデヴィッド・シューリス。顔だけだと、そんなにおっさんでもないし、イケメンでもあります。ハゲ&崩れた体でおっさんに巧く化けてる感じ。ヴェルレーヌの可哀想な若妻マチルド役は、フランスの名優リシャール・ボーランジェの娘ロマーヌ・ボーランジェ。パパとクリソツな顔です。すごい巨乳に目がクギヅケ!ランボーの妹イザベル役は、フランスの名女優ドミニク・ブラン。彼女がレオの妹って、めちゃくちゃ無理がありました。
 「危険な関係」や「キャリントン」などの名脚本家、クリストファー・ハンプトンが自作の戯曲を映画用に脚色。彼のオリジナル戯曲は、日本でも岡田将生主演で舞台化されました。岡マのランボーも面白そうですね。

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